Push通知の開封率を気にするより大事なことってあるよねという話

ハリルホジッチ監督時代の代表はハリルジャパンと呼ばれてましたが、もしかしたらハリルホ＝ジッチで区切るハリルホジャパンが正しかったんじゃないかと思い続けて時間切れ。人生後半戦を迎え、スタミナ不足が露呈しまくりの篠キチです。

今回はアプリに欠かせない重要な機能、Push通知のお話です。

アプリのメリットとして「Push通知」を挙げられる方は多いと思います。メルマガとかオワコンだしもうやめたい、これからはアプリでクールにPushしたい、というお話は確かによく耳にします（こんな言い方しませんけど）

実際のところメルマガは全然オワコンじゃないし(2018年6月現在)、運用ちゃんとやってれば今でも効果絶大なので検証もせずにやめちゃうのはどうかと思いますが、以前こんなことをブログに書いたようにメールを使わない人が増えてるのも事実なので、ガラケーの公式サイトビジネスがあるとき急激に縮小してしまったのと同じように、メルマガ市場が突然ダメになる未来は想像しておくべきでしょう。

その後継者候補の1つがアプリへのPush通知なのは確か。機能として強力なので先日のWWDCでもiOS12でPush通知の機能が強化される発表があったりしました。

でも、メルマガと同じでPush通知もちゃんと検証しないと効果はわからないし改善もできないわけですが、さてみなさんPush通知の効果検証ってどうやってますか？

Push通知の開封率を見る

この答えが返ってくることは多いです。実際、Push通知のソリューションや簡単にアプリを作れる感じのパッケージとかでは、Push通知の開封率がすぐ見られるものは結構あります。

では、この数値をみてひたすら開封率を改善したとして、それはアプリやサービスの改善につながるかというと、つながるかもしれませんが微妙なんじゃないの？と個人的には思います。

ニュース系のアプリで見出しに釣られて開いてみたけど、中身を見てガッカリ…みたいな経験はありませんか？これ、サービスの満足度などの観点から考えると絶対×なんですが、開封率だけを見てたら◯の評価になる可能性があります。

「あの大女優もオススメ、◯◯に絶賛の嵐！」とか「信じてください、あなたに35億円差し上げたいのです」とか「主人がオオアリクイに…」とか、とりあえず見出しで釣って広告費を稼げばOKのサービスならそれでもいいかもしれませんが、アプリはそうではありません。お客様との信頼関係を築き、長く使っていただくものにしなくてはいけないのに、釣り見出しでガッカリされてPush通知をOFFにされたり、アプリを削除されては元も子もないわけです。

でもPushの開封率“だけ”を見てしまうと、そうなりかねない。微妙なんじゃないか思うのはその点です。逆を言えばPush通知の開封率しか見られないというのは、アプリ運営上ちょっと厳しいと思うわけです。

開封率も大事ですが、特定のPush通知を開いたお客様がアプリをその後どう使い、商品の購入とか来店とかクーポン利用とか、こちらが意図した結果にちゃんとつながったかどうか追えることのほうがもっと大事です。

でも、これをちゃんと追えるかどうか。対応できているソリューションやアプリのサービスって意外と少ないんじゃないかと思います

GoogleAnalyticsのカスタムディメンションを利用する

アプリを作るのに利用しているパッケージ上の制約があると厳しいかもしれませんが、分析にGoogleAnalyticsを利用しているなら技術的にはこの対応はそれほど難しくありません。Push通知からアプリを起動するときに、そのPush通知のIDのような情報の受け渡しさえできれば、アプリ起動時にGoogleAnalyticsのカスタムディメンションにそのIDをセットするだけでOKです。

こうすることで特定のPush通知から開いたセッションだけにセグメントしてGoogleAnalyticsを見ることもできますし、特定の画面を見ている人のうちPush通知を経由した人の比率を見ることも簡単です。もう少し凝った作り込みをすれば、Push通知経由でアプリを開いたお客様が、その後にECサイトに遷移して最終的な売上にどのくらい繋がったか調べるみたいなことも可能ですが、この方法についてはまた別の機会に。

以前ブログにも少し書きましたが、弊社のEAPには標準でGoogleAnalyticsによる計測が入ってますし、GAがよくわからない人にも見やすいダッシュボード機能も標準搭載。高度なGAカスタマイズもだいたい大丈夫！アプリを本気でやるなら分析はこのくらいできて当たり前だと思ってるので、アプリのGoogleAnalytics分析やダッシュボード作成でお困りの方、お気軽にお問い合わせください。