切り拓くなり我が夜のWeChat Pay(微信支付)

切り拓くなり我が夜のWeChat Pay(微信支付)

らぼろぐ

篠キチ

先日、上海でアプリ決済など先進的なサービスを見てきて、目からウロコな体験をいろいろしてきた篠キチです。こんばんは。

上海滞在中はしょぼんさんの元上司・同僚で中国在住の方々にご協力いただいて、基本的に中国の銀行口座がないと利用ができないAlipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)を使う様子を見せてもらっていたのですが、その最中にチケットストリート社長の西山さんから「WeChat Pay登録しました?」と連絡をいただきました。

WeChat(微信)のアプリは日本出る前に既に入れてあったんですが、現地の方のアプリと比べてみると僕のほうにはWeChat Payのメニューが表示されていませんでした。

「日本版だとWeChat Payのメニューないみたいですね」とお気楽な返答をしてみると、西山さんからWeChatのスクリーンショットが送られてきて、そこには「ウォレット」と日本語で書かれた、僕のWeChatには表示されていないメニューが出ているじゃないですか!

wechat_wallet

↑はその後「ウォレット」が出るようになった
篠キチのWeChat画面です。

 

これは……西山さんがシャチョさんだから特別に表示されているのでは? と一瞬思いましたが、真相は違いました。

実は日本版のWeChatであっても、すでにWeChat Payを使えている友人から送金してもらうとWeChat Payが利用できるようになるのです。

早速、西山さんに送金をお願いして諸々手続きを行い、晴れて僕のWeChatにも「ウォレット」と表示されるようになりました。

登録手続きには本人確認用に自分名義のクレジットカード(日本で発行されたものでOK)が必要だったりしますが、詳しい手順は西山さんがblogにまとめられているのでそちらをご覧下さい。

日本語版WeChatでWeChat Pay (微信支付)を使う方法【中国の口座不要】

 

チャージは一苦労

さて、WeChat Payが利用可能になったのはいいんですが、実は次の壁もなかなかハードルが高いです。

本人確認はクレジットカードでOKなんですが、実はクレジットカードではチャージができなかったりします。基本的には中国の銀行口座と紐付けるのが大前提なんですね。WeChat Payでの支払いを体験しようにも、残高0では決済ができないので試すことができません。

ここで一瞬詰んだかと思いましたが、WeChat Payには見ず知らずのWeChatユーザーが相手でも、その場でQRコードを読み取ってもらうと送金してもらえる機能があります。日本語版だと「友人にならずにスキャンで私に支払ってください」となかなかシュールなメッセージとともに送金依頼のQRコードが表示されます。

支払金額はこの画面で指定することもできますし、指定しなければ送金側がアプリ上で金額を決めて送る形になります。

wechatpay

そこでホテルのコンシェルジュを捕まえて、WeChat Payの送金QRコードと10元片手に「オレ 10元やる オマエ WeChat10元送る OK?」という内容をボディランゲージで伝えるという荒技にチャレンジしました。(Google翻訳アプリで「私にWeChatで送金して下さい」と入力して中国語表示してみたが、うまく通じなかった)

するとWeChatが普及してくれてるおかげかすぐにコンシェルジュも内容を理解してくれて、僕は無事10元をWeChat Payにチャージすることができました(送金手数料はかからないです)。

↑のQRコードの画面の下の方に「leo ¥10.00」と書かれてますが、コンシェルジュが送金してくれるとすぐにこの部分が表示されて、このQRコードによって送金が行われたことがわかる仕組みになっていました。

 

自販機の支払いがすごい

晴れてWeChat Payユーザーになったところで、まず現地のセブンイレブンに入って、緊張を押さえつつ2.5元のコーラを片手に決済にチャレンジ。

なにも言わずにWeChat Payの決済バーコード画面を見せるだけで店員も慣れたもの。手元のハンディスキャナー(POSレジとは別の機械だった)でバーコードを読み込むとすぐに決済が完了しました。

wechatpay

しばらくするとWeChatのサービスからのメッセージに決済の履歴が送られてきます。

IMG_4031

コンビニでの支払いはわりと想像の範囲でしたが、結構スゴいなと思ったのが自販機での支払い。そもそも上海にはあまり自販機がないんですが、地下鉄駅にWeChat Payが利用できる自販機があったので、これにもチャレンジしてみました。

その一部始終を動画に撮ってみたのでご覧下さい。

決済にやたら時間がかかってる(動画で57秒あたりまで…)のは、決済用のQRコードを読み込む機能がどこにあるかわからなかったから。実際は友達の登録だろうがお店にあるアプリの案内だろうが、WeChatに対応したQRコードは全部同じ「QRコードのスキャン」を使えばよくて、これを「ウォレット」の中で探そうとして迷ってしまったのでした。

動画を見ていただくとわかりますが、まず商品を選んで決済方法として「微信支付」を選択すると、自販機の画面上に数秒でQRコードが生成されます。

すごいのはここからで、このQRコードをアプリで読み込んだ直後に自販機の画面からQRコードが消えているのがわかると思います(動画の1:02あたり)。アプリで読み取ったことがWeChatのシステムを介して自販機側に通知され処理されてるわけです。ほぼリアルタイムで。

ここで自販機はアプリ側で決済が行われるのを待つモードに切り替わっています。それと同時にアプリ側には商品の金額が表示され、決済するかどうかの確認画面になります。

そしてアプリ側で決済を執行するとチャージしてあった残高から代金が徴収され、あわせて自販機に決済完了が通知されます(1:18あたりで自販機側の表示が変わります)。アプリの操作を終えて23秒で「ガコン!」という音がしてます。

 

中国アプリ決済の底知れぬ実力

日本でも自販機ではSuicananacoなどの電子マネーで支払いできるものは多いですが、FeliCa方式の場合はチップに残高情報を保持しているので決済は自販機とSuicananacoのカードのやりとりのみで完結します。

WeChat Payの場合は残高情報をサーバに持っているので、自販機とアプリはシステムを介して金額や決済完了の情報のやり取りをしなければいけないんですが、そんな処理が行われていることを全く感じさせないスムーズな購買体験を提供しています。

さらに大きいのはこれらのシステムが基本的にソフトウェアで実現されているということです。極めて柔軟性が高い。

ちょっとしたキャンペーンを組み込んだり、別の決済手段をWeChatに増やしたり、街中の自販機での購入をチェックイン機能として何かゲームのようなものを作ったり、そういった施策を柔軟に実現することができます。しかもリアルタイム性の高いものを。

WeChat Payに限らず中国で急速に普及しているアプリ決済の仕組みは、公共料金の支払いができたりポイントカードの仕組みが内包されてたり、既に十分すごい作り込みだったりしてますが、まだまだとんでもないポテンシャルを秘めていると感じました。

※写真素材は前回の記事に続いて毎度おなじみフリー写真素材ぱくたそ現役グラドル茜さやさんフリー素材を使わせていただきました。

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篠キチ
篠キチ

プランナー

社会人生活の半分くらいを新規事業やサービスの立ち上げに費やしてるうちに、人生が半分終わってしまった不惑の最年長。猫好き、鉄道好き優遇。好きなスタバオーダーはクワットロベンティキャラメルソイラテ。

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